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[archive]セミナー:リノベーションで手に入れよう!自分らしい住まい[基礎知識編]

コラム

いざ、リノベーション! 最初の一歩は? 節目節目の意外なポイントは??

9月29日(土)12:35〜13:30

リノベーションで手に入れよう!自分らしい住まい[基礎知識編]

 

今回のリノベーションエキスポでも、日々の暮らしから生き方のヒントになるものまで楽しいトークショーが組まれましたが、住まい造りに直接役立つセミナーもたくさん組まれていました。ここではそのもっとも基礎的な部分を網羅的に分かりやすく説明していた「基礎知識編」を採り上げます。登壇されたのはCOWCAMO(カウカモ)編集長 伊勢谷亜耶子さんです。

●リノベーションのメリットとデメリット

中古のメリットは、
• 新築より価格が安い傾向
• 物件量が豊富で選択肢が多い
• 資産価値が下がりにくい。とくに20年を過ぎると価値が下げ止まる
• 自分の好みに手を加えやすい
• 既存のコミュニティの実情を掴みやすいこと
が挙げられます。
 
一方のデメリットは、
• 構造や見えない瑕疵の確認が個人では難しい
• 共有部分・設備は所与のもの
• オンリーワンなので他の買い手がつくと探し直しになる
点が挙げられます。
 
スライドでは、和室を潰してキッチンに変更し、2つの洋間の大きさを同じにした事例が紹介されました。
 

Before

After


 
 

●中古住宅を手に入れる方法 ー 3つのスタイル

住み替えを前提とした中古住宅のリノベーションには、大きく3つのパターンがあると伊勢谷さんはいいます。
 

 
●トコトンこだわりたい! [中古+リノベーション 案件]
予め入手した中古住宅をリノベーションする場合です。時間もお金も掛かるので、とくに重要なのは資金計画・相談です。
もっとも、ローンシミュレーターを使えば借りられる金額が出ます。でも、これと「借りていいお金」は違いますと伊勢谷さんは強調します。生活予備費も考えて、ローン枠一杯に使わないようにしましょう。保険や登記にも費用は掛かります。
 

 
●手軽に自分らしく [リノベーション物件]
買取・再販と呼ばれる、リノベーション後の完成物件です。不動産業者が売主のため、瑕疵担保による保証期間も個人間の3ヶ月でなく2年が適用されます。
ただ、あくまで完成物件なので、リノベの醍醐味とも言える自分流な仕上がりを求める人には物足りないかも知れません。
 
●イイトコ取りのよくばりさん [リノベーション物件+プチリノベ]
リノベーション済みの物件に、リノベーションを加えるパターンです。買ってからちょっとリノベすることで、ぐんと自分流に引き寄せることができます。フローリングや建具、ドアなど一部を変更するだけでも随分違いますのでオススメと伊勢谷さん。
 

 

 
また、物件を選ぶ際の注意点として、安いものには必ずワケがあるということ、またたとえば予算感として2400万円ならその半分ぐらいをリノベ資金としていいことなどが述べられました。
 
 
実例として、人目に触れるところだけを重点的にリノベした事案や、戸建で物件購入費とリノベ費用がほぼ同額の事案などが挙がりました。マンションとの比較で言うと、戸建のときは内装以外にも設備交換や外装など自分で責任を持ってメンテナンスする必要があるため、マンションより敷居が高い場合があるとのことでした。
 

 

 

 

 
 

●いちばん大事なのは「まち選び」 [ポイント(1)立地]

理想のリノベを叶える物件選びのポイントはふたつ。(1)まち選びと(2)物件(物理面・規約面)です。
 

 
伊勢谷さんは、物件選びでいちばん大切なのが『まち選び』と言います。昼と夜でまちの表情は一変しますので、時間を変えて実際に歩いてみるのがいいとのこと。自分がいちばん住みたいまちにコンパクトなものを買い、住み替えるという考え方を提案します。
 

 
また、窓からの景色はリノベーションで変えられないことも強調。たとえば、お墓の隣はともすると敬遠されがちですが、実は緑も多く、将来その場所が売りに出されて高層マンションなどが建つ可能性も少ないのでオススメとのこと。一方、広いコインパーキングはそのおそれが高く、要注意です。
 
 

●建物はプロと内見! [ポイント(2)物件]

中古物件の状態は、目視では分からないことが多いもの。「壊せると思った壁が壊せなかった」「使って良い仕上げ材に制限があった」「見えなかったところに予想以上に費用を要した」といったことが起こりえます。内見はプロと行きましょう。
 

 
また、プロでも実際に壁を壊してみるまで分からないことはあります。「青図(あおず)」または「青焼き」と呼ばれる設計図を入手する必要があるとのことです。
 
興味深かったのは、壁式構造は自由度が少ないデメリットがある代わりに地震には強い構造であることや壁を増設しなくてもすむというメリットもあるということ。また、スケルトンをみると天井高は意外と高く取れることもあるということ(これはトークセッションBEAMSスタッフが特別公開!マイスタイルを叶える暮らし方でも伊勢谷さんがコメントされています)。
 

 

 

 
つまり重要なのは、表面からは見えない構造部分。逆に言うと原状の内装を気にしても仕方ないといいます。「どうせ壊してしまうのだから見ても仕方ないので気にしないのがよい。むしろ、窓の外を見て下さい」(伊勢谷さん)
 
マンションで要チェックなのは管理規約ほか、ゴミ集積場などの共用部分だetc.専門家らしい鋭い指摘がありました。リノベーションの場合は、ほんとうにいろいろな条件をいっぺんに考えなければいけないので、やはりプロに相談するべきだと。
 

 

いろいろな要素を同時に考えないと上手くまとまらない。伊勢谷さんはミキサーに例えておられたのが印象的でした。
 

安心の適合リノベーション住宅から選びましょう!

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